歯科医院で、娘の永久歯が矮小歯(わいしょうし)と言われました。
乳歯が抜けたのに、永久歯がなかなか生えてこず、心配していたところ、生えてきたのは小さな歯でした。
矮小歯(わいしょうし)とは
矮小歯とは、歯自体が通常よりも小さい歯のことを言います。
歯冠が委縮した形態をしており、円錐状、蕾状の形をしています。
矮小歯の原因は、炎症、外傷、遺伝やビタミンDの不足、歯の退化現象などともいわれていますが、はっきりとした原因はわかっていません。
上顎の側切歯(前歯中央から2番目の歯)や上下顎の親知らずに発生するケースが多く、過剰歯として発現するケースも多くあります。
矮小歯による問題
矮小歯による問題には下記のようなものがあります。
- 審美障害
- 嚙み合わせの不具合
- 歯の寿命が小さくなる可能性
審美障害
本来の歯の形・大きさでないことで、歯列の中に混じるとその部分だけが目立ってしまうことがあります。
また、矮小歯があると、隣の歯との間に隙間が出来てしまい、空隙歯列(すきっ歯)になる可能性があります。
嚙み合わせの不具合
歯の噛み合わせは、左右対称で上下の歯がしっかりと噛み合うことが理想的ですが、歯列の中に一つだけ小さい歯が存在すると、噛み合わせのバランスが崩れてしまいます。
歯の寿命が小さくなる可能性
矮小歯は、歯が小さいだけではなく歯根の長さも短いため、他の歯に比べて弱く、寿命も短い傾向があります。
矮小歯の対応・治療法
これら歯の形態的な問題は、障害が引き起こされないことも多く、機能的、審美的に不満を感じなければ、そのまま使うことも可能です。
気になる場合は、矯正治療や、かぶせ物による治療が行われるようです。
矯正治療
矮小歯が原因で歯と歯の間に隙間ができている場合、矯正治療で歯を動かして隙間を改善する方法があります。
かぶせ物による治療
矮小歯にかぶせ物をすることにより、見た目の改善をすることができます。
メリットは、矯正治療より短期間で見た目の改善ができるという点です。
デメリットは、かぶせ物をすることにより歯の神経を抜く場合も多く、そうすると更に寿命が短くなってしまうことです。
また、かぶせ物は一生ものではありません。外れたり、変色の可能性もあり、定期的なメンテナンスが必要です。
また完全に見た目のみの改善となるため、嚙み合わせの問題は解決されないという点がデメリットとしてあります。
矮小歯について調べてみて
汚れや食べかすが詰まりやすく、歯ブラシやフロスも行き届かない傾向があるため、虫歯や歯周病のリスクも高まる傾向があること、歯根の長さが短いため、歯周病や加齢などで歯茎が下がってきてしまった場合に歯がぐらつきやすく、比較的早期に失われてしまう傾向があることを知り、まずは仕上げ歯磨きをしっかりしてあげようと思いました。
かぶせもの治療により、さらに歯の寿命が短くなってしまうケースもあるようなので、矯正治療だけで済んで欲しいと願っています。
<参考>