サイコロジー・オブ・マネー

モーガン・ハウセルさんの著書「サイコロジー・オブ・マネー」を読みました。

「サイコロジー・オブ・マネー」とは

「サイコロジー・オブ・マネー」とは「お金の心理学」という意味です。

一生お金に困らない「富」のマインドセットが、例をふんだんに使って、紹介されています。

筆者の「投資」に対する考え方

私の投資に対する哲学を一言で表すなら、「投資では、自分の目標を達成できる確率が最も高い戦略を選ぶべきだ」となる。そして私は、低コストのインデックスファンドにドルコスト平均法で投資することが、ほとんどの人にとって長期的に成功する確率が最も高い投資方法だと考えている。

「サイコロジー・オブ・マネー」から学んだこと

  • 物事がうまくいっているときには慎重に、うまくいかないときには寛容に
  • エゴを減らせば、豊かになれる
  • 「夜、安心して眠れること」を優先してお金の管理をすべし
  • 投資で結果を出すための最大の秘訣は、時間軸を長くすること
  • うまくいかないことがあっても問題ないと考える。半分は間違っていても、資産は増やせる
  • 自分の時間をコントロールするためにお金を貯め、使う
  • 他人に富を見せびらかさず、誠実に人と接しよう
  • 貯金をする。ただ貯金する。貯めるのに特別な理由は必要ない
  • 成功のために必要な代償を見極め、それを支払う準備をする
  • 「誤りの余地」を何よりも大切にする
  • 極端な経済的判断は避ける
  • リスクを好きになること、リスクは、時間の経過とともに利益を生む
  • 自分がしているゲームを明確にする
  • 多様な意見を認める

物事がうまくいっているときには慎重に、うまくいかないときには寛容に

自分や他人を評価するときは、「何事も、見かけほど良くも悪くもない」と肝に銘じよう。運とリスクの存在を認めれば、自分がコントロールできることだけに集中しやすくなる。適切なロールモデルを見つけるチャンスも増える。

エゴを減らせば、豊かになれる

「収入-エゴ=貯蓄」

生きるために必要名ものを十分に満たすレベルを超えた支出は、収入に応じて大きくなるエゴの表れだと言える。

貯蓄を増やすためには、謙虚になることも大切。

富を築くには、収入や投資リターンはほとんど関係なく、貯蓄率が大きく影響する。

「夜、安心して眠れること」を優先してお金の管理をすべし

お金に関する考え方は人それぞれ。重要なのは、「この方法で投資をすれば、私は安心して眠れるだろうか?」と自問すること。それは、お金についてのあらゆる判断における最高の指針になる。

投資で結果を出すための最大の秘訣は、時間軸を長くすること

ウォーレン・バフェットの資産のほとんどは60代半ば以降に増えたもの。バフェットが本格的な投資を始めたのは10歳のとき。ウォーレン・バフェットの経済的成功の秘密は、若い頃に経済的基盤を築き、長期間にわたって投資し続けたことにある。

複利の力は、あなたの創造をはるかに上回る。

投資の最重要アドバイスは「黙ってじっと待て」。

運やリスクをなくすことはできないが、時間をかければかけるほど望む結果が得やすくなる。

うまくいかないことがあっても問題ないと考える。半分は間違っていても、資産は増やせる

個々の投資ではなく、常にポートフォリオ全体を見て成果を測ること。

個々の投資の結果に一喜一憂していると、うまくいっている投資は実際よりも素晴らしく見え、うまくいっていない投資は必要以上に惜しいと思えるもの。

自分の時間をコントロールするためにお金を貯め、使う

自分の時間をコントロールできないことほど、幸せを強力に妨げるものはない。

ファイナンスの世界がもたらす最高の配当は、好きなことを、好きなときに、好きな人と、好きなだけできること。

他人に富を見せびらかさず、誠実に人と接しよう

尊敬と称賛が欲しいのであれば、高級な車や腕時計よりも、優しさや謙虚さの方が効果的。

貯金をする。ただ貯金する。貯めるのに特別な理由は必要ない

予測も定義もできないもののためにお金を貯めることほど優れた貯蓄の理由はない。

人生では、最悪のタイミングで予期せぬ出来事が起こり得る。目的にない貯金は、そのリスクに対する備えとなる。

成功のために必要な代償を見極め、それを支払う準備をする

お金を増やす上で生じる代償(不確実性、疑念、後悔など)には、目に見える値札がついていない。この代償は支払う価値があるが、罰金(避けるべきペナルティ)ではなく、手数料(支払う価値のある代償で、代わりに素晴らしいものが得られるもの)とみなさなければならない。

「誤りの余地」を何よりも大切にする

将来、自分の望み通りになるとは限らない。何が起こるかわからないと想定しておくことで、予想外の出来事に耐えやすくなる。

「老後資金のための投資」で、利回りが過去の市場平均を下回ったらどうなるか?若い時に突然、高額の医療費が必要になり老後の資金を、取り崩さなければならなくなることも考えられる。これらの「もしも」の解決策は、将来の利回りを見積もるときに、誤りの余地を残しておくこと。

筆者は、自らの投資において、これから先の人生で得られる利回りの予測を、過去の平均値よりも1/3ほど低く見積もっている。その分、将来に備えて、多めに貯金している。

極端な経済的判断は避ける

目標は、望みや時間の経過とともに変わる。だから、過去に極端な判断をすると、自分の考えが変化するにつれて、後悔しやすくなる。

リスクを好きになること、リスクは、時間の経過とともに利益を生む

ただし、身を滅ぼすようなリスクには細心の注意を払うべき。立ち直れないほどのダメージを負ってしまえば、長期間で得られるリターンのためのリスクをそれ以上取ることができなくなる。

自分がしているゲームを明確にする

自分とは別のゲームをしている人に影響されないように気をつける。

多様な意見を認める

ファイナンスに関しては、唯一の正解はない。自分にとって有効な答えがあるだけ。

「サイコロジー・オブ・マネー」を読んで

筆者は、長年の試行錯誤の末に、「低コストのインデックスファンドに数十年かけて一貫して投資し、下手にいじることなく複利で運用すれば、私たち家族の経済的目標をすべて達成できる可能性は高い」と考えるようになったそうです。

「足るを知る」ことを忘れず、「この方法で投資をすれば、私は安心して眠れるだろうか?」と自問しつつ、低コストのインデックスファンドに長期積立投資をしていきたいと思いました。

例がふんだんに使われていて、読み応えのある本でした。最後にまとめもあったので、学んだことを整理しやすいです。

興味を持たれた方は、ぜひ一度、手に取って読まれてみてください。

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