投資の定番本「敗者のゲーム」を読みました。
『敗者のゲーム』とは
アメリカのファイナンス、資産運用分野での指導者的な存在であるチャールズ・エリスさんの著書。
投資の基本を知ることができる。
敗者のゲーム
数多くの強力な同業者がしのぎを削る機関投資家の世界で、資産運用は「勝者を目指すゲーム」とはならない。
それは今や「敗者にならないゲーム」である。
筆者が伝えたいこと
投資政策を策定するには、証券分析やポートフォリオ運用などの専門知識や経験は特に必要ない。
必要なのはただ3つだけである。
- 自分自身の長期的な目的や利益を掘り下げてい理解しようとする意欲
- 本書で述べた「ミスター・マーケット」のいたずらなど、資本市場に対する基本的な理解
- 自分の投資目的に見合った投資政策を決定し、これを堅持すること
『敗者のゲーム』から学んだこと
投資で成功するには「知力」だけでなく「感情力」も必要。
プライドと恐れ、欲望と喜び、心配などといった感情は、投資の最大の「敵」である
自分の「冷静でいられる範囲」を逸脱してはいけない。
インデックス・ファンドを活用する
勝つために最も簡単な方法はインデックス・ファンドを活用する方法である
インデックス・ファンドは手数料も運用コストも安い。
インデックス・ファンドを買うということは、投資の「ドリームチーム」の総意を結集したのとおなじ意味を持つ。
長期的に見れば、ほとんどのプロの運用期間よりも高いリターンを収めることができるはず。
「モーニングスター」の格付けは投資方針を決定するためにはほとんど役に立たない。
- 過去1年間の成績だけに基づいている
- 同種のファンドと比較してではなく、戦略やスタイルの異なるすべてのファンドを比較して作成されている。
直近のパフォーマンスは将来ダメージ的なパフォーマンスを予想するうえで役に立たない。
インフレの脅威
インフレの、じわじわと侵食していく力こそが本当に恐ろしい
「資本元本を守るために債券に投資するべきだと考えるのは、インフレによる浸食の無防備なターゲットになる。
<インフレのダメージ>
インフレ率 | 資産を半減させる年数 |
---|---|
3% | 24年 |
4% | 18年 |
5% | 14年 |
6% | 12年 |
7% | 11年 |
年に1度、特定の日を「資産運用を考える日」と決め、文書で整理する
自分自身の目的を確認し、明文化するための質問
- 引退後の生活を送るうえで、年金、社会保険以外に、どれくらいの収入が必要か
- 引退後の生活期間を何年とおくか
- どの程度の支出水準であれば、十分やっていけるか、また何とかやれそうか。
- 引退後の生活の準備として、どの程度の資産を用意すれば十分か
- 自分自身と配偶者の医療・介護費用を、インフレ調整後ですべてカバーするためには、保険以外でどの程度の資産を用意すればよいか
- 家族の一人一人、そのほか別の人に対する遺産としては、どの程度考えるべきか。
- 社会への寄付を考えるとすれば、どの程度の資産が必要か
超長期的に見て最も重要な意思決定のルール
- 10年以上運用する資産はすべて株式に投資する
- 2、3年以内の運用資産は「現金」ないしマネーマーケット資産に投資する
運用資産の一覧表を作る
- 株式、債券への投資残高
- 住宅の実質価値
- 個人年金、退職制度に基づく貯蓄の残高
『敗者のゲーム』を読んで
投資の基本を知ることができたと思います。
「金融市場の海賊」と呼ばれる税金とインフレについても考えないといけないと思いました。
「積立NISA」や「iDeCo(イデコ)個人型確定拠出年金」を活用して税金対もしたいと思います。
インデックス・ファンドで運用し、「ドル・コスト平均法」で長期投資をしたいと思います。
自分の資産運用について考えるには、まずこの本で「投資の基本」をしっかり学ぶと良さそうですね。
今から資産運用をはじめたい方にはオススメの本です。