以前、『小さなチーム、大きな仕事』を読んだので、その著者であるジェイソン・フリードさんの著書『強いチームはオフィスを捨てる』を読んでみることにしました。
『強いチームはオフィスを捨てる』とは
アメリカで2013年10月に出版された『REMOTE』を翻訳したものです。
リモートワーク(いわゆる在宅勤務)という働き方を、深く公平に検討するための本です。
リモートワークのメリットだけではなく、デメリットも紹介し、さらにデメリットの克服方法も紹介しています。
筆者が届けたいメッセージ
オフィスに集まって働くという固定概念をくつがえし、新たな世界の扉を開くのだ。
僕らがいっているのは、人件費削減のためのアウトソーシングみたいな古臭い話じゃない。仕事の質が大きく高まり、働く人の満足度もアップする、新しい働き方のことだ。
筆者はリモートワークがいかに豊かで自由な世界かということを訴えています。
私が取り入れたいリモートワークの運用方法
リモートワークの人材採用
リモートワーカーに求めるものは次の3つ。
- 文章力
リモートワークでは、メールやチャットや掲示板で話し合いをするので、文章力が欠かせない。
採用活動では、カバーレター(添え状)で文章力を見よう。
- 人柄
リモートワークでは、オフィスで働く以上に人のつながりが重要。
距離を克服するためには、良質なコミュニケーションが不可欠。
採用活動では同僚とランチに行かせ、ランチに行ったメンバーから人柄をヒアリングするとよい。
- 仕事ぶり
履歴書や>職務経歴書では実際の仕事ぶりはわからない。
仕事ぶりを知るためには、実際にやらせてみることが。
お試し採用をして、小さなプロジェクトをやりとげてもらう。※給料は支払う
現在仕事をしていない人なら、1週間専念してもらい、仕事をしている人なら、2週間夜や週末を利用してもらう。
リモートワークのマネジメント
- 席ではなく生産性を管理する
マネージャーの仕事は、仕事をリードし、成果を確認すること。
肝心なのは、時間や場所ではなく、なにをやるか。
- 1対1で話をする
2カ月に1回程度、1対1でフランクに何でも話せる機会をつくる。
電話でも可。
気づかないうちに不満が溜まって爆発するのを防ぐため。
- 働きすぎに注意する
人は油断すると仕事にはまってしまう。
しかし、仕事がすべてになってしまうと、人はすでに燃え尽きてしまう。
チームリーダーや経営者が「働きすぎはよくない」というムードをつくるべき。
リモートワーカーとして働く注意点
- バーチャルではなくリアルで人とふれあう
リモートワーカーは孤独になりやすい。
家族や友人とふれあったり、意識的に外にでるべき。
- 働きすぎない
リモートワーカーは、仕事とプライベートの区切りがなくなり、働きすぎてしまう傾向がある。
無理なペースで走っていると、必ずどこかで反動がくる。
「1日分の仕事」という区切りをつけよう。
- 仕事と遊びの区別をつける
決まったリズムのない生活はやりにくい。
仕事とプライベートの区別をつけるルールをつくった方がよい。
(例)
仕事用の服と、遊び用の服をわける。
仕事用のパソコンと、遊び用のパソコンをわける
- 運動不足に気を付けよう
典型的なサラリーマンの生活も健康的とは言えないが、リモートワーカーは通勤がないので、それ以上に歩かない。
通勤時間を節約しているのだから、その分運動や健康的な食事に時間を割いた方がよい。
『強いチームはオフィスを捨てる』を読んで
リモートワーカーとして働くと、働きすぎてしまったり、休みすぎてしまったりする人が出てきてしまうため、リモートワーカー自身がオンとオフを切り替えて、自己管理していくことが必要だと感じました。
そして、マネージャーが進捗管理をしっかりおこなうことも必要です。
今後リモートワークが広く取り入れられたら、働きやすい社会になると思いました。