「学力」と「社会力」を伸ばす脳教育~3歳からは幼児教育が必要!算数の基本的能力にも臨界期がある

脳科学者の澤口俊之さんの著書『「学力」と「社会力」を伸ばす脳教育』を読みました。




「算数の基本的能力」にも臨界期があり、3歳からは適切な幼児教育が必要だそうです。


そして、高いHQが育成できれば、衝動性を低めてキレにくい子どもになり、学力も上がる!


多重知能の育成

数値や記号のようなシンボルを操作したり、「量」を比較する能力である「算数の基本的能力」に臨界期があることを初めて知りました。


臨界期がいつまでかは明記されていませんでしたが、グラフをによると1歳半~7歳頃まででしょうか。



2歳ごろまでの脳は「乳児脳」という特殊な脳なので、「自然にしていればよい」とも言えるが、3歳ごろからはそれなりの教育をすべきである。8歳では遅すぎる。



澤口先生がおっしゃるように、3歳から子どもの知能を伸ばす教育をしてあげたいと思います。



幼少期は多重知能の基礎を形成する時期なので、幼児期では「多くの知能をまんべんなく伸ばす」という方法が基本となるそうです。





多重知能

1.言語知能


 会話や読書、文章を書くときなどに用いられる知能。言葉を見聞きして記憶したり、それを操ったりする役割を担う。


2.空間的知能


 他個体や自分、物体がどの位置に、どれくらいの速度で、どういう位置関係で存在しているかを認識・記憶する知能。空間の中でうまく行動する時にも働く。


3.論理数学的知能


 計算や暗算、論理的な思考をするときに使われる知能。様々な数学的論理的記号を理解し、記憶して、操作するときに用いられる。 


4.音楽的知能


 歌を歌ったり、音楽を演奏したり、音楽を鑑賞するときなどに使われる知能。音の並びからメロディーを聞き取り、記憶し、その知識をもとに歌ったり演奏したりするときに働く。


5.絵画的知能


 絵や図形を見て理解したり、描いたりするときに用いられる知能。目で見た対象の形やパターンを捉え、記憶し、新しい絵を描くときなどに用いられる。


6.身体運動的知能


 歩いたり、座ったり、道具を使ったり、スポーツをしたりというような、身体動作を意識的に行うときに働く知能。身体の姿勢や運動の様子を認識・記憶して、それらに基づいて運動をうまくコントロールする働きをする。



澤口先生のおすすめは、『「読み書き算盤」+音楽』で、それで多重知能のほとんどを育成できるそうです。音楽は特に重要で、楽器演奏がいいそうです。


算盤がよいのは、計算するという点に加えて、「手を細かく使う」という要素が入るので、それによって身体的知能も伸ばすことができるから。そして、算盤で暗算をすることによって、計算能力のみならず、イメージ力(絵画的知能の重要な要素)も育成できるからだそうです。



HQの育成

ある識者が「〇〇という育児法がよい」といえば、その意見に従ってしまう。別の識者が「これまでの育児法は間違いで、△△という育児法がベスト」とと主張すれば、ついそちらの意見に傾いてしまう。「IQを伸ばす育児が重要」「いや、IQよりもEQ(情動知能)が重要」といった意見に踊らされたりもする・・・・・・。


耳が痛い話ですが、この結果HQを伸ばす環境を壊してしまっては意味がない!


こういった状況に陥らないための方法は2つ。



  • 「明確な目標を設定する」
  • 「正確な情報を参照する」

澤口先生は目標は「HQの育成」にすべきと考えていますが、明確な目標なら何でも構わないそうです。



「目的の設定→努力→目的の達成→より高いレベルの目標設定→努力……」というサイクルを「HQ育成サイクル」といいますが、このサイクルで、未来志向的行動力が総合的に育成できるそうです。


どのような目的でもHQ育成サイクルが基本となり、そして重要なことは目的自体ではなく、HQ育成サイクルを経験すること。


いわゆる「成功体験」を積み重ねることが、HQ育成サイクルを経験することとほぼ同義である。



<HQを伸ばす生活習慣>


〇母親との接触時間が長いこと


〇TV(特にバラエティ番組)をよく見ること


〇公園などで集団遊びの頻度が高いこと


〇祖母と接触する頻度が高いこと


〇魚をよく食べること


〇箸遣いがうまいこと



<HQにマイナスになる生活習慣>


×よく泣くこと


×TVゲームをよくすること



ワーキングメモリを伸ばすことでHQも伸びる

HQの中心となる脳機能は「ワーキングメモリ」です。


「情報を一時的に保持しつつ活用して答えを導く働き」がワーキングメモリ。


その時々に意味のある情報を保持(記憶化)するのみならず、それらを活用して「答え」(決断や目的的な行動)を導くという機能をするので、「作業する記憶」という意味でワーキングメモリという。


ワーキングメモリはHQの中心なので、ワーキングメモリを伸ばすことでHQのさまざまな要素も伸びます。



<ワーキングメモリ訓練>


異なった数個の数字を順番に見せて、その後数秒経ったあとに、2番目の数字は何だったか答えるような課題を出す、ワーキングメモリ訓練を1日10分間、週5~6回、2カ月間行ったところ、どの年齢層(園児、小1、小2)でもgF(HQの代表的な指標)が向上したそうです。


HQも臨界期があるので、ワーキングメモリ訓練が効果を持つのは8歳頃までだそうです。



『「学力」と「社会力」を伸ばす脳教育』を読んで

「おわりに」で紹介されていた『能力道場』というソフトは生産が終了してしまったようで、残念です。



算数の基本的能力にも臨界期があるというのが、私には衝撃でした。


多重知能をまんべんなく育成するためにも、日常生活で算数の基礎的能力を伸ばせるよう意識していきたいと思います。



あと、色々な情報に踊らされず、明確な目標を設定して育児をしようと思いました。



以前、澤口先生はテレビ番組『 ホンマでっかTV』でも、脳のためにはピアノがいいとおっしゃっていましたが、ピアノの演奏は多重知能の育成にも、HQの育成にも両方に効果がありそうですね。


娘がピアノに興味を持つようにも少しずつ働きかけていきたいと思います。



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2019年3月14日 カテゴリ:[教育, 読書感想・書評]

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