中学受験「伸学会」代表である菊池洋匡さんの著書『小学生の子の学力を「ほめる・叱る」で伸ばすコツ』を読みました。
『小学生の子の学力を「ほめる・叱る」で伸ばすコツ』とは
「科学的に正しいほめ方・叱り方」を紹介した本です。
筆者の伝えたいメッセージ
子どもの性格や考え方が変われば、行動が変わります。
行動が変われば、結果が変わります。
学力の伸びが早くなり、その結果成績が上がり、受験の合格も引き寄せられ那須。
子どもに自信が生まれ、「良い行動をすると良い結果がある」という信念を持つようになり、一層よい行動が増えるでしょう。
そんな好循環を生み出す最初のきっかけが、あなたの行う「科学的に正しいほめ方・叱り方」です。
『小学生の子の学力を「ほめる・叱る」で伸ばすコツ』から学んだこと
内的動機づけ(自分の中からのやる気)
子どもに「やりたい」気持ちを持たせるために必要な要素は、下記の3つです。
- 自立性
- 関係性
- 有能感
子どもに「自立性」を持たせるコツ
子どもに「自立性」を持たせるコツは、自分で選択する機会を与えられ、選ぶこと。
親自身の発言から主観を取り除き、事実を伝えるだけにとどめ、それを評価して計画を考えるのは子どもに任せる。
(例)
「あと2カ月だから、だいたい8週間だね。君は第一志望の過去問の合計点数が、あと30点足りなかったね。となると1週間に4点以上アップするために、何をすればいいかな?」
子どもがまだ幼い場合は、裁量を狭めて選ばせましょう。
(例)
「朝、勉強するのは国語と算数のどちらにする?」
「理科の勉強は、ご飯前とご飯後のどちらにする?」
最初は選択肢を与えることから始めて、選択の機会を徐々に広げていき、最終的には何をするか自分で選べるところまで導いていく。
子どもに「関係性」を持たせるコツ
子どもに「関係性」を持たせるコツは、信頼している人のアドバイスを、自分に取り入れようと思うこと。
信頼は「会話を聞いてもらえている」ことで決まる。
お子さんの会話を遮ったりせず、しっかりと聞くことが大切。
子どもに「有能感」を持たせるコツ
子どもに「有能感」を持たせるコツは、自分に着手できそうだ、達成できそうだと思えること。
子どもの現状の実力でできそうなところから、徐々に階段を上がっていくつもりで学習を進めよう。
「できそう」という自信(自己効力感)は、子ども自身の成功体験から培われるもの。スモールステップで課題を与え、成功するたびにほめていけば、自信と実力を一緒に高めながら気分よく学習に向かえる。
『小学生の子の学力を「ほめる・叱る」で伸ばすコツ』を読んで
本書では、「科学的に正しいほめ方・り方」がたくさん紹介されていました。
その中でも、内発的動機付けはとても参考になりました。
内発的動機づけ(自分の中からのやる気)は、「自立性+関係性+有能感」でできている。自立性を高めるために、自己選択の機会を与えよう。関係性を高めるために、子どもの話をよく聞こう。有能感を高めるために、実力相応の課題から始め、できるたびにほめよう。
他にも、「学力アップにつながる子どものマインドセット」や「子どもを伸ばす親のマインドセット」など、興味深い内容がたくさん書いてありましたので、ご興味を持たれた方は、是非一度手に取って読まれてみてください。